加齢黄斑変性とは

カメラでフィルムの働きをする網膜の中で、最も重要なところは黄斑部です。加齢黄斑変性は黄斑の加齢に伴う変化によって起こる病気です。男性は、女性の約3倍の発症率といわれています。もともとは欧米人に多く見られましたが、最近では日本でも増加しています。

加齢黄斑変性の種類

加齢黄斑変性は次の２つのタイプに分類されます。

新生血管型（老人性円板状黄斑変性）

新生血管から出血をおこし、強い視力低下や中心暗点(見ようとする所の中心が見えない）を自覚します。症状が進行すると、中心視力が失われる可能性があります。

非新生血管型

黄斑の加齢変化が強く出現した状態です。病状の進行は緩やかで通常は、視力0.8以下になりますが、完全に視力喪失することはありません。

症状

• 物がゆがんで見える（変視症）
• 見ようといている所の中心が欠けて見える（中心暗点）
• はっきり見えない（視力低下）

原因

高齢者に多く発症することから、黄斑、特に網膜色素上皮細胞の加齢による老化現象が原因と考えられています。

治療

• レーザー治療で新生血管をレーザー光線で焼き固める
• 見ようといている所の中心が欠けて見える（中心暗点）
• 抗VEGF（血管内皮増殖因子）剤の眼内注射

当院では「ルセンティス」という抗VEGF剤を使用しております。
薬を眼の中に注射することで、加齢黄斑変性の原因である新生血管の増殖や成長を抑えることが可能な治療法です。